今回は、神奈川県藤沢市で(株)アクポニを営んでいる濱田健吾さんの元で研修をおこないました。
はじめに、濱田さんからアクアポニックスとは何か、歴史や今後の展望などを伺いました。
※アクアポニックスとは、水耕栽培と養殖を掛け合わせた、次世代の環境保全型農業です。
魚の排泄物を微生物が分解し、植物がそれを栄養として吸収、浄化された水が再び魚の水槽へ戻る、生産性と環境配慮の両立ができる生産システムです。
アクアポニックスはアメリカの離島が発祥の地です。
離島は野菜を育てるのに必要な水や肥料などの資源が乏しく、その解決策としてアクアポニックスが開発されたそうです。
そんな中、日本はアクアポニックス後進国。
日本は水が豊富で土も肥えているのでアクアポニックスを導入する必要がなかったのが理由です。
しかし昨今では、SDGs、脱炭素の動き、環境問題への意識からアクアポニックスへの見方も大きく変わってきています。
そんな社会の動きの中で、アクアポニックスで野菜を育てることが価値として認められるアクアポニックス先進国アメリカでは、オーガニック野菜より高値で販売されているそうです。
実際にアクアポニックスの畑を見せてもらうと、土耕で栽培しているのと全く変わらないほど元気に生育する葉物野菜たち。
ここで、水耕栽培のレタスとアクアポニックスのレタスの試食をしました。
濱田さん曰く、アクアポニックスで栽培した野菜は味が薄いとのことでしたが、まったくそんなことはなく、参加者の皆さんからもアクアポニックスのレタスの方が美味しいとの声が多かったです。
魚のえさやりも行いました。
これからのアクアポニックスの拡大の方向性の一つとして、今ある既存のサービス、建物(介護施設、スーパー、レストラン、学校、観光施設、工場)に併設するかたちで都市近郊に多く設置されるだろうと濱田さんは予想しています。
今後の都市農業の発展の一つに、アクアポニックスという農法が大きく影響を与えることは間違いないでしょう。
今回はこれからの都市農業のキーワードのひとつになるアクアポニックスを体験しました。さて、次の都市農家研修に行ってきます!!